ワダからのメッセージ_2017/9


元気です!

暑かった夏で、関東は暑さと雨が向後に来たりと変な気候でした。

9月に入り、北国から秋の便りが届いてきます。

 

景気のことについて、ちょっと感じたことを書いてみます。

『漢字の起源』によると、景気の「景」とは「日」(お日さまの形)と「京」(高台の上の建物の形)との合わせ字で、高台の建物に上ってあたりを眺めると、上から広く照らす日の光がよく当たって明暗のついた趣(おもむき)のある様子がくっきりと見えます。

それで「日」と「高台の上の建物」(京)を合わせて「景色、有り様、眺め」の意味を表します。

日本で、景気の指標を見るならば、GDP(国内総生産)が一般的で分かりやすいと思います。

その内容は「消費、設備投資、住宅着工、公共投資、輸出」で、最近の政府発表による数値はまずまずなのですが、地域や業種によっても景況感の差があります。

また、最近の統計ではインターネット関連のサービス業の状況がまだ経済実態に反映されていないと言われています。

特に「メリカリ」などの個人売買の数字はとらわれていないのが実態です。

訪日観光客が2400万人を超え、約3兆円の消費があると言われていますが、それもどの程度、反映されているのでしょうか?

私も様々な業種の方とのおつき合いがあり、地方にもアチコチ行っています。

ベンチャー企業ともつき合っています。

そこで思うのは、松下幸之助氏の言葉で「景気は自らつくるもの」「景気よし、不況なおよし」です。

確かにどんな景況でも経営者の経営力で時代に合ったイノベーションをし、お客様が欲しがる商品を開発し、作り続けている会社には不況はありません。

先日、日経新聞に段ボールの日本最大手、レンゴーの会長兼社長の大坪清氏の「段ボールから見た景気」というテーマのインタビュー記事が掲載されていました。

それによると、

「段ボールの使用量はモノの売り買いや輸出入の動きを敏感に反映する景気の鏡である。最近では、インターネットの通販向けの需要の伸びが大きい。こうした中で、段ボールの業界からすると、世界的に久しぶりの好況感がある」

と言います。

また、「日本でも2017年の段ボールの需要は141億平方メートルまでいき、史上最高の需要」

だそうです。

なるほど、大坪さんからみると、確かにネット販売では、ほとんどの商品がサイズに関係なく段ボールが使われます。

店舗販売のアパレルの売れ行きが悪く、苦しんでいる業界とは景気の見方が違うのです。

様々な業種、業界から景気を見てみると、自らの会社に取り入れたり、学べることがたくさんあるものです。

1.「インスタグラム用」サービスと商品開発!

先般、新宿にあるヒルトン東京に行った。
ランチタイムであった。
若い女性が列をなし、混んでいた。
その理由は「マリー・アントワネットイベント」のようだった。
レストランフロアーの一部に「マリー・アントワネット好みのインテリア装飾を凝らした部屋をつくり、スイーツを並べ、食べ放題にしていた。
その部屋で女性客は思い思いに写真をとっていた。
私も恥ずかしさを忘れて写真を勉強のためにとった(見せられないのが残念!)。
アイスクリームコーナーで「♯マリーアイスコンペコーナー」をつくり、お気に入りのトッピングでオリジナルアイスを作って、このコンペにインスタグラムでアップすると2週間に1度、№1を決定し、ヒルトン東京からのプレゼントをもらえる、というイベントをやっていた。
スマートフォンが出来て、ライフスタイルも変わり、ビジネスも変わりつつある。
特にお客さんが商品やサービスをSNSで宣伝してくれるのが凄いことであるが、一方でちょっと間違うと大炎上もしかねないので、ご注意あれ!

2. CDは売れなくなったが「ライブ」は大盛況!

携帯電話で音楽を聞くようになってからもう10年をこえる。

music.jp」を配信する会社に関わっていたので、その変化をまざまざと見てきた。

その中でもCDは、LPレコードやカセットテープで音楽を聞いていたのが衰退したのと同じ様にCDの売行きもずっと下降している。

しかし、人気アーティストはライブで集客し、稼いでいる。

矢沢永吉、桑田佳祐、福山雅治はその代表だし、80歳になってなお頑張っている加山雄三もいる。

ジャニーズの嵐が札幌や福岡で公演すると、ホテルが取れにくくなる。

韓国のミュージシャングループも同様である。

これだけスマホが手から離せない時代だからこそ、ライブ会場の、その雰囲気の中にいることで「心の充実」「実感」「生(ナマ)で大好きなアーティストの実物を見られる」等々ということがあるのだろう。

デジタル時代、スマホ時代だからこそ「アナログ」「実物」がより必要になる。

まさしく、音楽もビジネスモデルが変わりつつある。

野球でもソフトバンク、広島カープ、楽天、日本ハムなど、それぞれを拠点にしている地方都市もチームが頑張れば頑張るほど「ライブ感」が大事で球場に足を運ぶお客さんが増えるのである。

3. 米国株式で注目される新興上場の自動車メーカー2社!

テスラは電気自動車でまだベンチャー企業である。
物理学者のイーロン・マスク氏が創業者であり、彼は宇宙ビジネスにも参入、「スペースX」という会社でロケットの打ち上げもして、世界的に注目されている経営者である。
そのテスラはナスダックに上場、株価は上下しているが、時価総額は5兆円を上回り、GMやフォードを上回る。
市場から次世代企業としていかに注目されているかがわかる。
そしてもう一社、市場から注目されている自動車メーカーがある。
イタリアのフィアットグループの「フェラーリ」だ。
2015年にNY市場に上場し、時価総額は1兆円を超える。
日本の三菱やマツダと同じ位の価値を持つ。
この両社でそれぞれ100万台以上販売しているが、フィラーリはわずか「1万台」である。
この台数と企業価値をみても「フェラーリ」が大量生産・販売の会社としての枠組みに存在していないことがわかる。
規模を追求しないフェラーリの存在は世界のブランド企業からベンチマークされている。
注目の2社である。

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